電通の過労死のように月100時間超の残業が騒がれている。
確かに、自分自身を振り返ると、、結合テストの終盤で月100時間超が数ヶ月続いたときには本当にキツイと感じた。
だが、月100時間に満たなくても、
障害対応で終わりの見えない残業もかなりキツイ。
お客さんからは動いて当たり前のシステムが動かないと怒られる日々なのだから…
私が転職を決めた理由の1つには「障害対応に毎日追われて、予定が何も立てられない日々が1年以上続いたこと」
時間だけでは計れないストレスだ。
今回は、私が経験した、障害対応の日々を書いておきたい。
もし、今の私が過去の自分にアドバイスできるのなら
スキルが付かないし不毛なので逃げたほうが良い。
と言いたい。
前任担当者から引き継いだのが不毛な日々の始まり
障害が発生すると、日々の通常業務よりも
「お客さんの業務を止めてはいけない」と障害対応が最優先になる。
これ自体は普通のことだ。
でも、毎日障害が続いたら?
1日に3件の障害対応が輻輳したら?
他の仕事を放り出して付きっ切りで対応しなくてはならない。
私が引き継いだシステムもかなり低い品質システムだった。
前任担当者がずさんだったせいで、
設計書が無い、設計書と実装が違う、使われないプログラムたくさん。
システム概要も書かれていないので
同期から「あのシステムって何に使ってるの?」って聞かれて「うーん、なんだろう。分からない…」と答えたことさえある。
システムは継ぎ接ぎだらけなので、特別な処理を動かせば確実に障害となる。
引き継いだその日から障害の嵐。
誰にも相談できない保守業務
普通は、誰かに相談すればいいって思うかもしれない。
しかし、担当者は新任の私だけ。
前任担当者は異動したので相談できない。
周囲で分かる人は誰も居ないので途方に暮れる日々だった。
お客さんに報告できない障害
多くの障害が発生したので、もう全部は覚えていない。
だが、その中でも特に印象的だった障害はこれ。
お客さんにどう報告して良いか分からない。
多分、これを読んでくれた人も何を言ってるんだと思うかもしれない。
今、書き起こした私自身も有り得ない出来事だったなと思う。
人員削減、有給取れない、評価されない悪循環へ
毎日障害対応をしていれば、当然、通常業務は進まない。
通常業務は夜6時開始が常。スケジュールも引きようがない。
障害対応ばかりしているから、お客さんに提案できない。
提案できなければ予算が取れない。
上司からは、「お前らは悪循環に陥っている組織だから負け組みだ」とまで言われた。
→提案しない →予算が取れない
→人員削減される →人が減って忙しくなる
(他にも「客・上司からは評価されない、モチベーション上がらない、有給取れない」等、負のスパイラルがある。)
個人の範疇で改善できない
この話は、若手SEの私1人の力ではどうにもならなかった。
上司、部長、お客さんが理解をしてくれなければ改善できない。
低品質のシステムの保守は不毛すぎる。
(評価されないし、スキルも身に着かない。)
私はこの仕事を1年以上続けた。
今は同僚との笑い話になっているが、
エンジニア人生として考えたときに不毛なシステム保守に意味があったのかは疑問だ。